お仕事でお世話になっている、お花屋さんに輸入の切り花の花もちが国産の物に比べて劣るものが、なぜ多いのか、その理由を教えてもらいましたので、皆様とシェアしたいと思います。
「花もち」とは?
ここで言う「花もち(花持ち・花保ち)」とは、切り花が美しい状態が、より長く続くことを言います。
花もちが良い=花が元気でいる状態が長く続く。
花もちが悪い=花がすぐにダメになってしまう。
輸入の方が品質が良いことも
誤解のないようにまず、お伝えしたいことは、すべての輸入の切り花が国産の切り花に比べて花もちが劣るというわけでは、ありません。
輸入のほうが花もちが良いものも有りますし、品質が良いものもあります。
輸入のスプレーマム
今回、お花屋さんに国産に比べて花もちが悪い理由を伺った花はマレーシアなどから輸入されたスプレーマムです。
切り花に詳しい方は分かるかと思いますが、国産のスプレーマムは比較的、葉がシャキッとしていて茎がしっかりしているものが多いです。
対して輸入のスプレーマムは葉の厚みが薄く、葉の水が下がりやすい傾向にあり、茎もなんだか頼りない印象の物が多いです。
花の部分(花首から上の部分)の花もちは、国産の物に対して輸入の物が少々劣る程度と言ったところです。
輸入が劣ることが多い理由
花もちが悪い理由は輸送時間にあります。
輸送時間とはいえ物流が発達した昨今ですから2~3日もすれば日本の市場に届くと私は考えていたのですが…
なんと収穫してから日本の市場に届くまで「1~2週間」もかかるそうです。
国によって期間は様々なようですが、少なく見積もっても5日以上は輸送にかかるとみて間違いなさそうです。
先ほどのスプレーマムの場合は水から上げた状態で箱詰めされ1~2週間、物流に乗り、箱の中で花が段々と色付いていくようにするために収穫のタイミングを工夫しているとのことでした。
水に付いていない切り花が箱の中で成長し続けるとは驚異的な生命力ですよね
まとめ
輸入のスプレーマムの状態が国産の物に比べて葉が薄く茎が頼りないと書きましたが、この輸送状態を考えると仕方がないと思えてきます。
国産の切り花は世界的に見ても品質が良いと言われていますし、日本に住んでいる我々は輸送時間も最短で手に入りますから恵まれているのかも知れません。
最後に改めて誤解が無いようにお伝えしますが、輸入の切り花の方が花もちが良いものも有りますので、輸入だからダメな花だとは思わないでいただけましたら幸いです。
ご高覧いただき、ありがとうございました。