華道家ふらいけ

先日はじめて能を拝見させていただいたのですが、試しに動画で見てみて挫折しないでほしい理由を書いていきます。

動画で見てみると…

拝見する前に動画で予習をしておこうと演目を見てみたのですが

独特な構えで能楽師(のうがくし)の方が、ゆっくり歩いて入ってる来る。

このゆっくりが長すぎる

能の舞台に繋がる長い廊下をゆっくり歩いてくるので動画で見ると、これは実際に見に行ったら退屈なのでは?と思われる方がほとんどだと思います。

特にショート動画が全盛の現代において、廊下をゆっくり歩いてくるのを眺めるのは能を拝見する初心者にとって退屈に感じてしまう方も多いはず。

実際に拝見

まず音が違う

動画はスマホで視聴したのですが、比べ物にならないぐらい独特な能楽師の方の発声

この発声を謡(うたい)と言うのですが

余韻ある響きから、地響きのような低い音まで、声というより振動と表現するのが近いような音です

映画館のスピーカでも再現するのが難しいであろうなんとも言えない迫力があります

緊張感が違う

前述の廊下をゆっくり歩いてくる場面も人間がライブで行っていると緊張感が、まるで違います

能楽の独特な歩き方は運び(ハコビ)というのですが

体感がブレずに、すり足で歩くような動き方になるので人間が平行移動しているように見えます

この動きが人がいるけど人ではない?と思わせるような独特な雰囲気を作り上げていきます。

その他の魅力

印象に残ったのは能楽師の方の発声や動きでしたが他にも魅力は沢山あります。

謡に合わせての音楽

音に合わせてイーィーヨーォ~と言うような独特な発声を太鼓を持っている方がしたり

風を裂くような横笛の音が鳴ったりと

こうした能の音楽の事を囃子(ハヤシ)と言います

現代の邦楽や洋楽とは異なる音楽が能楽師の方の動きや発声に合わせて繰り広げられます。

絢爛な衣装や能面

キラキラと輝く衣や真っ赤な長髪に迫力のある能面を身に着けた能楽師の方が時に激しく、時に穏やかながら力強く舞台上で舞を披露してくださいます。

演目によっては煌びやかではない落ち着いた見た目になる場合もありますが、それはそれで魅力あるものでした。

物語が分からなくても

はじめて能を鑑賞する方は物語が分からなかったり何を言ってるか分からなかったら退屈かなと考えると思います。

実際に筆者も拝見する前はそうでしたが

能の独特な世界観を体験しに行く

最初はこのぐらい気楽な気持ちで見に行っていいと思います。

能は敷居が高そうな分野ではありますが能楽業界も、初めて見てくださる方が来てくれるのは歓迎しているはずです。

どの分野でもそうですが、御新規様が居なくなれば、どうしてもその分野は衰退していくからです。

初心者を歓迎してくれているであろう証拠に初心者向けの解説付き能舞台も行われているので初めての方は、そういう舞台を見に行くのがおすすめです。

実際に筆者が拝見した舞台も初心者向け解説付きの会で、演目が始まる前に能楽師の方が、こういう物語で、ここが見どころです。
今日の能面は、こういう物ですと解説をしてくださいました。

ネタバレ

能に関してはストーリーが分かってた方が見やすいと思います

え?ストーリー分かってるのに見て楽しいの?

と思われると思いますが

ドラマや小説の楽しみ方と違って能の独特な言い回しや世界観の中で何が行われているかが分かる時

あ!これは物語の、あの部分を再現しての動きなんだ

という気づき自体が初心者にとっては面白かったりします。

なのでネタバレは恐れずに概要だけでも見ておくと、より楽しめました。

実際どうだったか

筆者は初めて学びのために能を拝見しましたが動画を見ていて想定していた退屈な時間は、ほとんどなく

拝見した演目には役として幽霊や神様が現れる曲でしたので、目の前で幽霊や神様の舞を拝見できたと思えるぐらい拝見後は大興奮でした。

動画では退屈に感じた廊下をゆっくりと歩いてくる場面も能に慣れ親しめば動画でも楽しめるようになるのだろうと感じました。

少し興味があるけど迷っているという方は一度、雰囲気を体験するぐらいな気軽な気持ちで足を運ぶのを強くおすすめします。

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この記事を書かせていただきました。 華道家をしている「ふらいけ」と申します。